夜自転車を走らせていると何やら騒音が耳に飛び込んできた。
俺の視界に映ったのは10台以上のバイクがけたましいエンジン音を鳴らしながら我が物顔で道路を走っている。
いわゆる暴走族ってヤツだ。
暴走族自体久しぶりに見たが、いつ見ても彼らは一体何がしたいのかが分からない。
エンジンをふかしながら走るのが格好良いとでも思っているのだろうか?
それとも単に行為自体が楽しいからやっているのだろうか?
もしそうだとしたら暴走族に同情する。楽しみ方ってのを勘違いしているからだ。
しばらく様子を見ていたら別の車が暴走族に対してクラクションを鳴らす。
すると暴走族達はその車をバイクで取り囲み、逃げ道をふさいでしまった。
クラクションを鳴らされた事に対して腹を立てたのだろうか…ヤバイ…修羅場だぜ…。
しかもよく見ると車の運転手と暴走族が何やら言い合っている。だ、大丈夫だろうか。
やがてその先に赤信号が見えた。うわぁ…こりゃマジでピンチなんじゃね?
停止した瞬間、暴走行為が暴行に切り替わってしまうんじゃないか?
俺は固唾を飲みながら様子を伺う…。
そして赤信号の交差点に差し掛かった!
…と思ったらその車は普通に赤信号を無視して行きやがった!!
よく見たら後ろの方の車も数台同じようにして信号を無視する…。
ちょ…お前ら仲間かよ!!
そして暴走族共は怪しげなクラクションを鳴らしながら去って行きましたとさ…。
俺は途中で曲がらなくてはいけなかったので追う事はもう出来ず…残念。
警察の人もこんなのを相手にしなきゃならないのを思うと辛いね…。